Innocence

中二病がニュースとかに興味を持ち始めると陥るあるある、な歌詞解説です。

この曲は我々の置かれている環境のことをテーマとしています。

環境と言ってもエコ的なことではなくて、我々を取り巻く「お金」とか「情報」といったこの世の仕組みについての内容です。

我々のような名も無き大衆という存在は古来よりお上に良いように搾取され続けて来たわけですが、それは20世紀初頭くらいまで続いていた訳ですね。しかし、資本主義という物の考え方がそれまでの搾取一辺倒のあり方を大きく変えました。

ただただ強圧的に搾取するだけでは、労力の割りに効率も悪く、いちいち反発も多い。

そこで国家が中央銀行という胡散臭い機関を発明し、そこでお金という名前のまやかしの価値を刷り・増やし、それを民間の銀行から企業に貸付けます。

大衆はそこから僅かな給与を貰い、ある筈の無い金利という幻想に惑わされまた銀行にお金を預け、またそのお金が様々な物に投資されて行くことで、お金というモノは見せかけ上無限に膨らみますが、その負債は常に未来に先送りにされます。実体のまるで無い実に恐ろしいシステムです。よくバブル経済などといいますが、そもそもこのシステム自体がバブルなのです。

現代では信用などという得体の知れない概念を担保にすることでこの仕組みは成り立っている訳ですが、この仕組み自体が余程信用なりません。当たり前のように銀行にお金を預け、さらには金融派生商品などという物を買わされ、資金を運用することこそ正義であるみたいな洗脳を受け、こうしたシステムに組み込まれていく訳です。例えるなら、活かさず殺さず薬漬けにされた病人のような状態です。我々はもはやこうしたシステムに抗えない体質となっており、今後も搾取され続ける訳です。そして留まることを知らない欲望はグローバリズムなどという信仰として金科玉条のように唱えられ、我々を洗脳・嚥下するわけです。

情報も同じですね。
権力者は我々みたいな無垢=Innocenceで愚かな大衆から搾取するために、あの手この手で情報の洪水を流し続けます。大なり小なりマスコミなんてのは権力の広報機関に過ぎません。第4の権力と呼ばれる所以です。普通に官僚、政治家と社主が料亭行ったりしてんですから。あるウンコ新聞などは常日頃から情緒的な物言いで弱者の視点を忘れてはならないなどとのたまいながら、いざとなると大衆には増税を強い、新聞には減税を適用しろという。一体どの口が言うのかと、本当に反吐が出るばかりです。まあ情報はお金の仕組みを成立せしめる為の手段に過ぎない訳ですけど。

かようなテーマ故、ブリッジ部分で、立ちはだかる現実という巨大な壁の前で我々は為す術なく立ち尽くすばかりと言ってまして、続くサビで、“かくして甘い幻想に騙される”と吐露する訳です。もうこのフレーズが全てと言って良いと思います。

この曲のイントロは、MEGADETHの“Hanger 18”みたいなギターのストロークと、その上に乗るアンビエントなピアノのフレーズで始まり、その後、物悲しいギターのフレーズで駆け出す訳ですが、いつの時代もInnocenceな我々は艱難辛苦であり、その虚無感や寂寥感をイントロで表したかった訳です。

とまあ実に中二病な歌詞ですが、自分はもう生来の中二病なので色々と諦めていますよ。

それではこの辺で。

 

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